2007年12月13日
「グローバル・ヘルスへの日本のイニシアティブと人間の安全保障」と題したセミナーは、大変盛況で100人の会談教室が満杯となりました。エマ・ロスチャイルドが総合司会としてセミナーの趣旨を説明し、鈴木庸一ボストン総領事が私の紹介をしてくれた後、久しぶりに30分程のプレゼンテーションをしました。その後、初代武見プログラム教授であったリンカーン・チェン、アジアから最初にノーベル・経済学賞を受賞したアマティヤ・セン、日米関係プログラム主任教授スーザン・ファー、現武見プログラム教授マイケル・ライシュ等がコメンテーターとなり、質疑も聴衆を交えて行われました。ウガンダの元副大統領で外科医でもある女性、元スウェーデン援助庁長官等から鋭い質問がよせられ、幸い私も無難に回答をすることが出来ました。後から質疑を随分と褒められましたが、こちらではプレゼンテーションもさることながら質疑を的確にこなすと大変高く評価されることを思い出しました。
プレゼンの内容は、2000年沖縄サミットにて日本の提案でエイズ、結核、マラリヤの対策強化が進みつつも、途上国のコミュニティーで本当に悲惨な状況におかれた人々のところに支援がとどかない現状を指摘し、疾患別の取り組みだけでなくコミュニティーレベルで保健・医療に従事するヘルス・ケアー・ワーカーの充実をふくめヘルスケアー・システムの構築にもっと努力すべき事をうったえたものです。そしてこの課題を来年7月洞爺湖サミットにて重要議題としてとりあげるべきことを提案しました。
リンカーン、アマティヤ、スーザン等から、戦後日本が母子手帳等活用し大きな成果を挙げた経験に現在の途上国での取り組みに役立つものがあり、十分に検討する価値ありとの意見が出されていました。いずれにしても、日本がエイズ、結核、マラリヤ等感染症、更に母子保健等のグローバル・ヘルスの問題に人間の安全保障の視点から積極的に取り組もうとしているというメッセージは、十分に伝わったと思います。
ハーバードでも日本の存在感が薄れてきたと言われているだけに、人間の安全保障の基本ともいえる健康の分野にて日本の存在感を多少とも作ることが出来るとの手ごたえを感じました。
これから来年の8月までハーバード大学を拠点にしっかりと勉強をし、世界各地の保健・医療の現場を出来るだけ視察したいと考えています。
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